「お前はもう、俺のモン――」 剣道師範の「侍先生」こと剣崎龍之介は最近、頭を悩ませていた。 それは、祖父から引き継いだこの道場を狙う不届き者がよく湧くからだ…。 頻繁に来る地上げ屋をコテンパンにやつけるほど、強い龍之介は

「二人になるとベタベタするのやめろよ」 博士研究員の天（たかし）と、大学四年生の智晴は同じ研究室のチームメンバーだが、周りがハラハラするほどに仲が悪い。 ……というのは見せかけだけで、実は二人は歳の差のある幼馴染同士。

初恋の人・黒崎先生を忘れたくなくて、死神となったヤサカ。 だが、その代償として生前関わりのあった人物から自分の記憶が消えてしまっていた。 それでも黒崎先生を陰ながら見守る生活をしていたが、ある日”仕事中

「幸せな日常を過ごせるなら――僕は“β”がいい」 大学院に通う透は、同じ校内で働く養護教諭の安里と付き合っている。 容姿から勘違いされることも多いが、安里も透もβ性。透が卒業するまでは…と同棲を我慢しているものの、安里は

金色の瞳の皇帝に、今日から抱かれる――。ある東の大国『陣』。農村で暮らす紫月（ツーユェ）は、貧しいながらも父親とともに穏やかに日々を過ごしていた。しかしある夜、紫月は何者かに襲われ、どこかへ連れ去られてしまう。目が覚める

Ωでいたくなかった君――βのフリして生きる2人のオメガバース・ラブ 「もしも俺たちがαとΩだったら――」 自動車整備士の蓮とパン屋で働く悠。同居生活を始めた2人は「β」の友人同士。 優しく穏やかな蓮に密かに恋心を抱く悠。

「俺の彼氏が可愛過ぎて、食っちゃいたい！」※食われました。 橋から飛び降りようとしている青年・大久保を、お店で雇うことにしたカフェ店長の堀。 人見知りで大人しい大久保だったが、真面目に働く彼のことを、堀は愛おしく思ってい

酔いつぶれたところをバーのマスター三崎・に助けられた野田は、 三崎が気になりバーに通うようになる。 お酒が飲みたいのか、彼に会いたいのか… 自分でも不思議なほどに三崎に引き寄せられるが、 そんな時、思わぬ場所で三崎を見か

デザイナーの宮沢すばるは、プラネタリウムクリエイターの友人を通して、憧れの星空専門のフォトグラファー・天瀬冬吾の関わるプラネタリウムのパンフレットを作成することに。 プラネタリウムの試写の当日、そこで出会ったのは――。

自分をアンラッキーな男と自覚している春人は、近所のお弁当屋さんの看板店員を推し男子として、日々のツイてなさを慰める毎日を送っていた。 看板店員の彼と、どうこうなりたいわけではない、見ているだけで幸せ――…。 そう思ってい

α一家の次男として生まれ、優秀・イケメンと誰もが羨む高スペックを持つ久見和将。 若手の有望株として注目される一方で、仕事に没頭するあまり、ここ数年恋人はいない。 さらに秘書の仁矢覚からは、仕事以外にも、食後のサプリについ

「私と、婚姻を結んでもらう――」 民俗学を専攻する大学生の遠野五月は、論文のために祖父母の住んでいた村へフィールドワークへ赴く。 地元の人に「冷たい雨の降る日に、お山に近づいてはいけない」という忠告を受けながらも、その山